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軽くて腐朽しない橋
VI-GRPボックス桁 Vacuum Infusion GRP Bridge 設計基準

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設計基準・基本構造

設計基準

 GRP橋梁の設計は下記の文献に示されている諸基準や推奨に従っています。建築基準法、道路示方書・同解説、立体横断施設技術基準・同解説、小規模吊橋指針・同解説、FRP橋梁・技術とその展望(社)土木学会、FRP構造設計便覧(社)強化プラスティック協会、EUROCODE 1,NEN,DIN,Structural Design of Polymer Composites(Euro Comp Design Code and Handbook,The Dutch Design Code CUR Recommendation

標準モデルに用いている設計基準
床板 5.0kN/m2
主桁
3.5kN/m2
たわみ許容値
L/400 
風荷重
4.5kN/m2(風上3.0kN/m2 風下1.5kN/m2)
地震 K0=0.2
雪荷重 架設地点の実情による

ボックス桁の基本構造

橋体は側板、桁、底板、床版及びエンドパネルで構成されています。
すべての部材はVIで成形されたポリエステル樹脂の積層板です。
床版はポリウレタン発泡剤をガラス繊維層で挟み、VIで一体成型されたサンドイッチ構造です。
各部材は接着剤で強固に、しかも確実に接合されて、一体もののボックス桁となります。

側板は橋体が優美な反りを持つように特に慎重に製作されています。
個々の部材は継ぎ目のない一枚ものとして製作されます。例えば2m×18mの橋の場合、
床版は2m×18mの一枚もので成形されます。
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[標準モデルの諸元]

幅員 橋種 橋長 6m 9m 12m 15m 18m 21m 24m
1.5m Type 1
歩行者専用  
桁高 mm 255 295  455

 ー
桁の本数 1 1 1 ー   ー
橋体重量 kg 661 983 1387 ー   ー  ー  ー
2.0m   Type 1
歩行者専用  
桁高 mm 255 295  455 675 875
1075 1275
桁の本数 1 1 1 1 1 1  1
橋体重量 kg 797 1182 1651 2231  2894  3636  4459 
Type 2
歩行者専用/
緊急時1.5t車両
通行可
桁高 mm 258 298 458 678 878 1078 1278
桁の本数 2 2 2 2 2 2 2
橋体重量 kg 943 1408 1996 2735  3579  4529  5585 
Type 3
歩行者専用/
緊急時4t車両
通行可 
桁高 mm 264 304 464 684 884 1084 1284
桁の本数 2 2 2 2 2 2 2
橋体重量 kg 1035 1546 2180 295  3855  4851  5953 
3.0m   Type 1
歩行者専用  
桁高 mm
295 455 675 875 1075 1275
桁の本数
2 2 2 2 2 2
橋体重量 kg
1696 2375 3214  4154  5200  6352 
Type 2
歩行者専用/
緊急時1.5t車両
通行可
桁高 mm 298 458 678 878 1078 1278
桁の本数
3 3 3 3 3 3
橋体重量 kg
1977 2796 3810  4949  6221  7626 
Type 3
歩行者専用/
緊急時4t車両
通行可
桁高 mm
304 464 684 884 1084 1284
桁の本数
3 3 3 3 3 3
橋体重量 kg
2185 3072 4156  5364  6705  8179 

 

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バキュームインフュージョン Vacuum Infusion

 型の上に重ねたガラス繊維マット全体をフィルムで覆って密閉し、ガラス繊維層の空気を抜いて完全な真空状態をつくります。
次に、真空の力を利用してガラス繊維層にポリエステル樹脂を注入し、隅々まで行き渡らせて、均一で強靱なGRP積層材を造ります。この製造方法を
 「Vacuum Infusion(VI):バキュームインフュージョン」
と称しています。この製法は風力発電の風車の大きな羽根やヨットの船殻の製作にも用いられています。GRP橋梁の構造部材にはこの製法による積層材が使われています。
ガラス繊維の含有率が高く、軽くて強靱な積層材が得られ、しかも非常に大きいサイズの積層板が製作できる利点があります。型の形状は平面でも曲面でも自由にデザインできますので、優美な形状の橋桁の製作が可能となります。


Vacuum Infusion 積層材の物性値

塗装

VI_paint.jpgGRPボックス桁の50年以上の耐久性を見据え、紫外線、
水あるいは温度変化などの影響でいささかでも積層材の強度に劣化が起こらないように、橋体を完全に塗装しメンテナンスフリーを目指しています。床版の歩行面は、砂粒をエポキシ樹脂で固めたすべり止め加工が施されています。

接着接合

VI04.png耐久性のある強い接着接合は適切な接着剤の選択と正しい接合作業を行うことで可能になります。この場合、接着接合の強度と耐久性は、接着剤でなく接着されるGRP積層材の強度と耐久性に大きく依存しています。オランダでの数多くの実績を踏まえ、当社はポリエステル樹脂が母材の積層材を使い、接着剤にはポリエステル樹脂よりも強いビニールエステルのボンドベースを用いて、強固で耐久性のある接着接合を行っています。

 日本の公的な試験施設で、橋体と同じ積層材を用い、接合部の引っ張りせん断の試験を行い、十分な接着強度があることを確認しました。また、FEM解析による全載荷時の接合部位にかかる最大のせん断力が、実験で得た接着強度よりはるかに小さいことも確認しています。橋体の全ての接合部位は160mm又は200mmの幅で全長にわたってボンドベースで確実に接合されています。接着剤による積層材の接合は、ボルト接合に比べ積層材を損傷せず、積層材を長い年月健全に保つ接合方法です。
 接着剤による積層材の接合は、FRP船の組み立てや、風力発電の巨大な風車の羽根の組み立てにも採用されています。船体は絶えず波の衝撃とその振動を受けており、また風車の羽根は絶え間なくおおきな風の圧力を受けて回転し続けています。長い年月過酷な自然現象にさらされ、大きな力を絶え間なく受け続けても、接着面が破壊されて構造全体が損なわれるようなことはありません。

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載荷試験

 2014年1月、2m×12mの実験橋(Type2、人道橋、緊急時1.5トン車両通行可)を用いて、兵庫県工業技術センターとの共同研究の一環として各種載荷実験を行いました。 24袋(1袋350kg,合計8.4トン)を床版全面に均等に載荷し、載荷過程に伴う桁のたわみ量を測定しました。 全載荷の状態で24時間放置し、その後脱載荷をしました。脱載荷直後に桁のたわみは殆ど解消されていましたが、2時間後には完全に載荷前の状態に戻ったことが確認されました。 ひずみ計を10か所に設置し、載荷に伴う部材のひずみ量を測定しました。測定した箇所のうち最大のひずみは桁底部中央で測定されました。全載荷を24時間保持した後のひずみ量より算出した応力量は、実験で得た部材の引っ張り強さの1/40以下であり、構造部材として安全であることが確認されました。VI05.png

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GRP橋梁・トラス橋・吊橋

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